出雲三十三番観音霊場、岩屋寺について

 
出雲札所 (観音霊場) は約千年前、花山法王が神の国出雲の地に観音霊場を開き、仏と神の力によって国の平和と民衆の幸福を達成しようとの願いを込めて順拝されたのが始まりと伝えられております。我々人間のあらゆる苦悩、厄難を観音様の偉大な力によって救っていただき、各霊場の納経を頂くことによってどんな悪い人でも必ず浄土へ行けるようにとの願いを込め、観音様の三十三変化にあやかり三十三の札所が定められました。

当山は第三十三番の松峯山岩屋寺です。御詠歌は「ねがいつる こころのながい じょうじゅして ゆのいわやじへ こもるおいずる」があります。

かつて三十三番の結願霊場は岩屋寺跡古墳の山中にあり、岩窟に安阿弥作の観世音が奉安されていました。元禄 15 年 (1702) に堂宇が建立され、松峯山岩屋寺と称したといいます。

その後明治 5 年に現在地の清巌寺に移建されました。
ここは出雲札所の結願の地であり、湯の岩屋寺へ願いを成就して古来より温泉で心ゆくまで疲れをいやす地でもあります。